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千葉県長生村

起業、課題解決、地域貢献…
Uターンを決めたからできたこと。

Interview with 古川 亮太さん
ファーム&カフェ経営者

生まれも育ちも長生村の20代。高校卒業後、東京の大学へ進学し、IT企業に就職。2年ほど勤め、長生村にUターン移住。Uターンから1年未満で起業し、ファーム&カフェ「Farm Café Gon」経営者となる。「長生村の地に足をつけ、農作物を生産し、販売すること」をモットーに仲間たちと活動中。https://longevity.gift/

「この村に戻ることはないかもしれない…」と密かに思いながら、米農家の次男である古川さんは東京の大学へ進学。東京で自由を謳歌する日々は瞬く間に過ぎ、あっという間に就職活動の4文字が見えてきた。そこで自分を見つめ直したとき、目に浮かんだのは、戻らないかもしれないとあの春に思った、ふるさと・長生村の風景だった。

東京で2年ほど社会人経験を重ねながらも、「就職もよいが、起業することも選択肢のひとつでは?」という経営の専門家でもあった大学時代の先生からもらった言葉を消せずにいた。そこへ舞い込んできたのが、実家の近くにある大きな家が空き家になるという話。あの家を拠点に起業しよう! その直感を信じて、2022年の春、古川さんはUターンを決めた。

動き出した起業の熱は冷めることなく、Uターンから間もなく、畑を手に入れ、空き家をカフェに改装し、ファーム&カフェ「Farm Café Gon」の代表になった。大学時代に起業の選択肢を示してくれた先生が社会教育や環境保全などのNPO法人をやられていて、自分もその活動に参加していたという古川さん。「耕作放棄地を畑に変え野菜を育て、空き家をカフェに変え採れた野菜で作った料理を提供する。大学時代にぼんやり思い描いていた未来〜起業で地域課題を解決し貢献する〜に自分は立っているんだ、と実感しています」

NPO法人とのつながりは現在も続き、古川さんと同じように、起業や経営で社会課題を解決したい!という学生たちをインターンとして受け入れている。「畑やカフェで一緒に働きながら、学生たちの事業テーマを聞き、相談にのったりアドバイスしたり。失敗できるのも学生の特権だと思うので、自分のテーマにトライしてほしい」と古川さん。

そう語る本人も、Uターンしてからの日々はまさにトライ&エラーの連続。「計画も必要ですが、まずはやってみる! それでダメなら、また考え直してやってみる! この長生村が舞台だからこそ、失敗を恐れず、まずは行動を!という人間になれました」と微笑む。

一度、外に出たから見えるものがある。外で得た知見や人間関係を武器に、若き起業家が描くさらなる未来に期待したい。